ここ数日、予報では雨ということでしたのに、結局あまり雨が降りませんね。
おかげで、雨が降って空気中のホコリが落ち着いてから仕上げの漆を塗ろうと思っている尺八が塗れません。
ちょっと雨よ、降ってくだされ。
さて、今日はこの時期だからこその尺八練習法を一つご紹介したいと思います。
その名も「必殺 旋風練習」です。
・・・
ゴホンっ、名前がちょっとアレですが・・・。
用意するものは簡単、尺八とそして「扇風機」です。
これだけで想像できそうですね。
そうです、扇風機に向かって尺八を吹くのです。
昔々、東北は弘前で広まった尺八、根笹派錦風流にはコミ吹きというものがありました。
(コミ吹きや根笹派錦風流については私のHPを参照)
このコミ吹き、伝え聞くところによると寒風吹きすさぶ津軽海峡の風をうけながら吹くために発展した技法だと一説には言われています。
つまり、この「必殺 旋風練習」によって、同じ状況を疑似体験しようというわけです。
やってみると、扇風機の弱風でさえ、真正面から風をうけると尺八を吹く音が大変であるとわかると思います。
そういった状況下で吹く技術、身体操作を身につけることで、さらに自由に尺八を吹くことが出来るというわけです。
なかなかドSな練習法ですが、こういうことを知っておくことで、「屋外での演奏で突風が吹いたり」なんてことに上手く対応する事ができるようになります。
それにたまには、一風かわった練習法を取り入れることも刺激になりますよ。
葛山幻海